はじめに
僕のコメントとしては、
情報を重複させない
⇒つまり信頼できる唯一の情報源 (英語: single source of truth、SSOT)
になってるかってのを意識したコメントになってるはず。
個人的には、それを意識してBIMモデルは作っていきたいなぁと思ってる。
あと、僕は意匠設計経験はないので、確認申請についてあんまり把握できてないです。
※走り書きなので、用語などが正式名称じゃない場合があるので、ご容赦ください。
BLCJのサイトから、だれでもダウンロードできるので、ぜひそちらをざっと見てから記事を見ると理解が深まると思われる。
図面リスト
図面リストの作り方は、エクセルがベストプラクティスかも!?
まず、図面リストを集計表で作ってるのは好感持てる。こういう風に図面リストは作っていきたい気がするが…
まぁ、ただこれが実プロジェクトになった時に、メーカー図等の扱いとか難しい。空のシートを作成するとか必要になるかも。それはそれでいいのか?って気はする。あと正直図面を外注するとしたら図面リストの更新も外注先にやって貰いたいが、Revitを触らせるわけにはいかなくて微妙。うまいやり方があったら、教えてくれたら嬉しい。
まぁ従来通りエクセルがベストプラクティスな可能性もある。
Revitにはそのエクセルを読み込ませて図枠整えるだけとかの方が管理しやすい可能性が高い。ちなみにエクセル自体は共有ストレージ(BOXとかACCとか)に入れておくと管理がしやすい。
シートがダブってる
次に、このRVTだが、シートがA:契約図(と思われるやつ)とB:確認申請図とでシートがダブってて、概要書とか求積図とかが2つ同じものが作成されている。(下記画像参照)
これはハッキリと良くない。
フィルタでうまく制御すれば、こんな二度手間しなくて良い。
フィルタの掛け方・情報の持たせ方が下手くそ。
今は「シート番号」でフィルタかけてるから、こんな面倒くさい構成になってるだけ。(下記画像参照)
シートに「図面種類」みたいなパラメータを付与して、A:契約図、B:確認申請図みたいなのを、入れておけば、それでフィルタ掛ければいい。
ちなみに、図面番号にBとかは入れたくない。(基本はAと付くのは意匠図で、Sが構造図、Mが機械設備、Eが電気設備とかそういうルールで頭文字が決められてることが多いから、確認申請用としてBとかつけるのは良くない)
図面リストのレイアウトのセンスない
図面リストのレイアウトが好きではない。個人的に好きじゃないだけど。
パースと一緒に載せてる図面リストなんてみたことないし、普通の図面リストにすればよかったのに。
個人的には、下記みたいな図面リストの表現の探求をもう少しやってもらいたかったけどね。
- 図面リストのジャンルごと(例:平面図、立面図、断面図)に、ちょっとした空欄を入れて、図面リストを見やすくする表現ってRevitでできるか検証(この文章で伝わってるか微妙だけど)
- ちょうどいい区切りで列を分けたい時があるが、それができるか検証。(列を分けた時に、下までグリッドを出せるとよい)※これは同じ問題を設備図の機器表が持ってるから検証して欲しい。
建物概要書
プロジェクト情報からデータを抽出して、建物概要にしているのは非常に良い!
ただ、これはRUGへの批判になるけど、プロジェクト情報のパラメータはもう少し整理すべきだと思う。
例えば、工事名称っぽいパラメータが、6つくらいあるんだよね。(下記リスト)
Revitユーザー側からしたらどれに入力すればいいんだ?ってなるんだよね。
- 工事名称
- プロジェクト名称
- 工事
- 建物名
- プロジェクト名
- プロジェクト名2
また、あとで経営者側が、設計データベースを作ろうとした時(超概算用に過去物件データベース作ろう!とかはあるある)に、情報が各項目にバラバラに入力されてたら、名寄せするの大変になっちゃう。
求積図
建物面積は「エリア」で作成されている。
まぁ部屋だと融通が利かない所があって、こういう形にはできないからね。いいね。
(※部屋は壁などで囲まれていないと作成ができない。一応部屋境界だけで囲っても可能だが、そうすると普通に設置してる壁などに邪魔されてうまくフロア全体などに部屋を設置することはできない)
でも例えば壁位置を変更した時に、自動的には変更されないので、面倒くさいかもしれない。悩ましいところ。※ただ、実務を知らないので、ここらへんは適当です。
まぁあとは、言い尽くされてるから今更だけど、面積は第3位以下は切り捨てなんだけど、されてないのは良くない。(下記画像参照)
方法は確立されてるのだから、手間は惜しまずやって欲しいなぁと思う。大した手間じゃないよ。
ちなみに、確認審査機関のアンケートでも反対が多数ですね。ただ問題なしとしてる機関もあって、おもしろいなぁと。あと面積の算出方法も複数あるみたいですね。(知らなかった)
・面積を足して算出する方法
・全体から算出しない面積を引く方法
平均地盤面測定図
REXJを使ってやってるっぽい。これはいいことな気がする。ここら辺は使った事がないのでよくわからない。
外部仕上げ表
外部仕上げ表は、凡例ビューで書かれている。ただの文字情報。(下記画像参照)
うーんこれだと、立面図の仕上げ表と齟齬がでる可能性がある。
キーノート凡例を使って欲しいね。
https://www.revitpeeler.com/2020/08/blog-post.html
内部仕上げ表
これは、部屋に入力したデータを基に集計表で作成されていた。これは良いこと。
配置図
塗りつぶし領域でハッチングしすぎ
とにかく塗りつぶし領域でハッチングしているものが多い。
個人的には、塗りつぶし領域は最終手段にして欲しくて、基本はマテリアルとかフィルタで塗りつぶしは表現して欲しい。
せっかく、外床というタイプを作成して床を作ってるので、それにフィルタ当てるだけで塗りつぶしが可能。
植栽帯も同じく塗りつぶし領域で作成されているが、縁石部分だけじゃなくて土の部分もモデリングをすると、フィルタで簡単にハッチングすることが可能。(インプレイスファミリで作成されてた)
配置図の表現ってこんなんだっけ?屋上をみせる感じじゃないの?
あとわかんないんだけど、配置図で建物をハッチングするのってよくやるの?(下記画像参照)よく見るのは、普通に屋上を描くのをよく見るけどなぁ。
Revitの内容から想像するに、ビュー範囲が1Fで切っちゃってるから(下記画像参照)、1Fの中身がみえちゃうから塗りつぶし領域で見えないようにしてない?(穿った見方すぎ?笑)
一応、ビュー範囲の「上」「断面」を屋上より高く設定すると、屋上とか見えるようになりますよ。
下図みたいになる。屋上が表示される。
個人的な感想
敷地境界線ってファミリがあるの初めて知った。
タグ付できるのもいいね。
※立面図のところで後述するけど、参照面、もしくは、マスの方が使い勝手良いのでは?と思った。
防火防煙区画図:PIT階平面図
防煙垂れ壁の線がPIT平面図に表示されてしまっている
PIT図に防煙区画が表示されてしまっている。(下記画像参照)
まぁただ、これは詳しくみていくと原因がわかるのだけど、防煙垂れ壁のファミリの作り方の工夫でなってるだけ。
普通は防煙垂れ壁は、平面図の切断面に引っかからないから、垂れ壁が表示されないんだよね。そこで、ファミリ内で垂れ壁の下の方に線分を仕込んでる感じ(下記画像参照)。こうすることで平面図に防煙垂れ壁を表示できるように工夫している感じ。
ただ、PIT図面のビュー範囲の調整をミスっていて、防煙垂れ壁の線分まで含んじゃってる感じになってる。
ちなみに、ビュー範囲はビューテンプレートで決めてるっぽいんだけど、
個人的には、ビューテンプレートでビュー範囲を一律に決めるのは無理あるなと思ってる。
小梁が壁で作成されている
意味不明なんだけど、なぜか小梁が壁で作成されてるんだよね。梁は構造フレームで作成した方がいいよ。
なんでこんなことやってるんだろうか?と原因を探っていくと、フィルタで、壁ファミリで小梁というタイプ名を点破線表示したかったのだろうと推測される。力技すぎる。
こんなことやるなら、普通に構造フレームで1F小梁というタイプを作って、フィルタすればいいのに。というか構造部材は構造RVTをリンクして表示しろよと思う。
エレベーターの扉がPITにも表示されている
EVファミリの作り方だろうなぁー。EVピットには点線表示だけにするとかはしてあげたいなぁと。
BootOneのEVファミリだと、もう少し工夫されてた感じだったかと思う。
マンホールのファミリの工夫がよい
マンホールのタラップが、1FLではマンホール部分のみ表示、PITではタラップも含めて表示と工夫されててGOOD。
参照面-2000のところで見えるようにしている。(でもピットが深かったらビュー範囲から外れる疑惑も出てくるが…)
こういう気の利いたファミリを増やしていきたいよねぇ。(複雑になりすぎると微妙なんだけどね…。その匙加減が難しい。)
敷地境界点が無駄に表示されてる
ビューテンプレートなどでちゃんと制御してあげて欲しい
柱と基礎梁との包絡やら、線表現やらってムズイんだよね
これね、ムズイんだよなぁー。Revitの仕様だと思うから、解決するの無理っぽいんだよなぁ。
湧水槽の容積も計算して欲しい!
ピット水槽については、容積も一緒に記載計算してくれると非常にうれしい。まぁ湧水槽だからいいんだけど、個人的には汚水槽とかの容量を計算してほしい。
フーチンとかが張り出して、容量が足りなくなるとかはあるあるなので。
今は部屋が壁の躯体中心になってるけど、壁の仕上げ面に設定して、容積も計算とチェックを入れると完了。
ただ、これ部屋全体に設定が適用されてしまうんだよなぁー…。Revitの仕様が微妙ですよね。
もしかすると面積関連はすべて「エリア」で作成して、部屋は仕上表と水槽関連だけで利用するなどがよい可能性すらあるねぇ。
ちなみに、湧水槽の仕上高(上図の湧水槽の下にある四角で囲われた数字)は、文字情報として持つのではなく、「基準レベルオフセット」として持ってた方がいいと思われる。
基準レベルはPITにするんじゃなくて、1FLとかにする。
防火防煙区画図:1階平面図
排煙区画面積や、歩行距離が集計表で作成されてるのGOOD
良い!!
排煙区分とかを部屋情報を使って制御してるのGOOD
カラースキームで色分けしてるの良い。
上部の点線がただの線分になってる
上部庇が線分で描かれている。まぁ全部が全部モデル入力が無理なのはわかるが…。
部分切断領域などで対応できるかも。もしくは、防煙垂れ壁みたいに床レベルに投影線をファミリ自体に仕込んでおくのが良さそう。(そういう細かいところのカスタマイズが今後はポイントになっていくのだろうな)
延焼ラインが「マス」で作成されてる
うーん。平面図だと線分で作成されていて、立面図では線分で作成されてる。違いはなに??
立面図では線分で作成されてる。
3Dビューでマスだけ表示してみた。こんな感じ。
立面図・断面図・配置図等、諸々全部に使えそうだけど、無理だったんかな?
ちゃんとやれば線分なんかで描かなくても、マスで表現できそうだけどなぁ。諦めちゃったのかな?
防火防煙区画のラインが途切れてる
防火防煙区画図の防火ラインが扉などで途切れているの微妙だよね。(下記画像)
だけど、確認審査機関は防火設備の符号があればわかるからOKという見解をだしてた資料を見た記憶があるが(下記リンク)で、見当たらなかった…。だれか知ってる人いたら教えていただけると嬉しい。でもこれって設備担当も了承してるのか?(設備図には防火設備の符号は無いからね)
各種注釈がタグではなく文字になってる
ちなみに、下記のフェンスに関しては、配置図ではタグで表現されていたりするので、
たぶん図面ごとにBIMオペレーターが異なってるんだと思う。
そして、BIMオペレーターの技量の差が如実に出ている気がする。統一したルールが必要と思われる。というかこれくらいの規模なら1人でやり切れよと思わなくもない1-2か月くらいで作成できるでしょ笑
あと、部屋名もタグで表示するか、文字で表示するか統一されていない。(下図参照)
タグで統一するべきだと考えてる。
あと、下図の防火設備符号について(ポーチの上下にあるやつ)、文字なんだよね。タグでやろう。
階段の法定寸法のところ、タグで表示してるの良さげ
下図でも言われてるみたいに、確認審査機関側も階段の寸法があれば嬉しいらしいし。
結構こういうのを見える化するのは、業務効率化に寄与しそうな気がするよね。
立面図
スパンドレル部の表現がうまくて良い!
立面図に、スパンドレル部分がハッチングされてる、かつ、平面図にも防火区画ラインがしっかり表現されてるんだけど(下図参照)
一般平面図では、V/G設定のカテゴリでしっかりと、非表示にされてる。
スパンドレルって実態としては存在しないから(ただの壁だったりするので)、こういう工夫が必要になる。
敷地境界線って、敷地境界面の方が嬉しい
立面図では線分として表現されてたんだけど、こうなってくると、参照面とかで表現した方が平立断で不整合がなくなるので、良いかもしれない。
敷地境界線を敷地境界線ファミリで作成する意味ってなんなんだろうか??
断面
たまによくわからない塗りつぶし領域があるのだけど、これを意図してるのだろうか?
よくわからないので、教えて欲しい。各種報告書(建築確認におけるBIM活用推進協議会報告書)を読み込まないと意図が読み取れないかもしれない。
外壁がECPとLGSで2つに分かれている意図はなんだろうか?
外壁を2つに分割して、モデル作成しているのだけど、なにか意図があるのだろうか?
普通に考えたら、ECPとLGSを組み合わせた複合壁にしてしまった方が手間が少なくなるから、こっちの方がいいと考えるが、あえて分割している理由はなにかあるのだろうか…。誰かわかったら教えて欲しい。
その他
申請図のビューテンプレートの詳細レベルを「簡略」にしているのはなにか意図があるのだろうか。
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